双条光華のエンタメ一刀両断!でタグ「天樹征丸」が付けられているもの

 昨日の記事(2005/10/10「ジャニーズ事務所の強硬的なWeb戦略はいつまで続くのか?(1)」)では、これまでの状況と転換、その理由と現状についてまとめた。今日はタレント画像の扱いについて現状をもう少し細かく見ていきたいと思う。なお、昨日の段階では、全2回の予定であったが、都合により、全3回以上(回数未定)とする。

ジャニーズWeb戦略の現状
 ~タレント画像篇〈1〉昨日のおさらい~

 昨日の記事でも、Webにおけるタレント画像の扱いについて触れた。まとめると、(1)タレントを直接撮影した写真画像は禁止(ただ一つの例外が「義経」)、(2)タレントが表紙を飾った雑誌の表紙画像も禁止(例外があるかもしれない、ご存知の方は教えてください)、(3)CD・DVDのジャケット画像は掲載可能(Amazon.co.jpでは可能らしいが、それ以外のサイトについては不明)、の3点である。

 (3)については、Amazon.co.jp以外に所属レコード会社のサイト内にある各タレントの公式サイトにも掲載されている場合が多い。ちなみに、「Johnny's Entertainment」のサイトでは、ジャケットではなくCDのレーベル面の画像(!)を掲載することで、間接的にタレントの写真が掲載されてしまうことを避けている(が、Amazon.co.jpには掲載されているものもある、記事末尾の画像参照)。

ジャニーズWeb戦略の現状
 ~タレント画像篇〈2〉イラスト?写真?~

 すでに昨日述べたように、(2)と(3)の部分で矛盾を起こしているように思える。そして、Amazon.co.jpには掲載されている画像が公式サイトには掲載されないという部分も謎だ。この状況から読み取れるのは、ジャニーズのWeb戦略が行き当たりばったりである可能性が高いことだろう。強硬姿勢をどの程度軟化させてよいのか明確に決められていないのではなかろうか。あるいは逡巡しているのかもしれない。どちらにせよ、Web戦略に関しては甘い体制であることは否定できないだろう。

 それを体現するような面白い事例があるので、紹介しておく。

 「ITmedia +D モバイル」の記事、「今冬は「LOVE」で攻めるボーダフォン」(2005/10/11掲載)を見ていただきたい。内容は、先日行われたボーダフォンの記者会見のリポートである。その内容はともかくとして、見ていただきたいのは、記事中盤にある写真だ。そこには、ボーダフォンのイメージキャラクターであるV6の岡田准一が写っている。確かに写っているのだが、実際には彼の写真が印刷された特大パネルの写真なのだ。

 この写真について、記事を書いた杉浦正武記者が「ジャニーズをめぐるちょっとした騒動」というタイトルで裏話を書いている。読んでいただくと、ジャニーズの強硬姿勢が分かるだろう。

 ここで注目したいのは、パネルが掲載可能な理由についてだ。このパネルは写真でなく「スーパーイラスト」だから、Web上に公開可能だというというのだ。この説明はジャニーズの関係者ではなく、ボーダフォンの広報によるもののようなので、そのままジャニーズの考えであると断言することは出来ない。しかし、ボーダフォン側がわざわざそのような説明をしたということは、パネルの写真の掲載について事前にジャニーズ側との打ち合わせが行われていたと考えて良いと思う。

 確かに、あのパネルは画像処理によってイラスト化されている。だが、そのイラストは、普通のものではなく、「スーパーイラスト」(?)であり、かなり写真に近いものだ。こうなってくると、「スーパーイラスト」と写真の境界線が問題になる。写真と「スーパーイラスト」は何が違うというのだろう。写真に特殊な加工を施せば、ほとんど写真と同じでも掲載できるというのか(ちなみに、映画「ホールドアップダウン」の公式サイトに掲載されているV6の画像はやはりイラスト化されているようだが、かなりリアルだ)。

 そもそも、タレントの写真が使われているパネルの写真は掲載できないのだろうか。ボーダフォンの言葉から察すると、掲載できないということのようだが、そうなると、またCD等のジャケットとの矛盾が起こる。果たして、どのような基準で掲載の可、不可を決めているのだろう。

 写真に近いイラストの掲載が可能になっただけでも大きな進歩だが、なにか違う方向へ進歩してしまっているような気がする。

ジャニーズWeb戦略の現状
 ~タレント画像篇〈3〉顔を消せば...?~

 さて、ここで少し話を変えよう。上記「昨日のおさらい」の(1)にタレントの写真は掲載不可だと書いた。これはかなり厳しいらしく、顔写真のみならず、体の一部でも掲載できない状況であったようだ(シルエットの写真でさえもダメだったという話もある)。

 そのために、ジャニーズタレントが出演したドラマの公式サイトでは、キャスト紹介のページなどでジャニーズタレントだけは代替画像となっている(多くの場合主演なのだからタチが悪い)。また、ニュースサイトでも絶対に写真は掲載されないし、時にはジャニーズタレントの移っている部分だけカットされていたりもする。

 だからこそ、「義経」の衝撃が大きかったわけだ。そして、もう一つ驚かされた画像がある。それは、先日日本テレビ系で放送されたドラマ「金田一少年の事件簿 吸血鬼伝説殺人事件」に関するものだ。このドラマはKAT-TUNの亀梨和也が3代目金田一一役を演じるということで話題になった(このブログでも何度か取り上げている)。

 ここで見ていただきたいのは、この作品の原作者である天樹征丸のブログ、「天樹征丸日記」の記事である。「おはようございます」と題された2005/08/03付けの記事の中に、ドラマ撮影現場続報として、撮影現場の写真が掲載されている。

 その前の記事でも、撮影現場の写真は掲載されていたのだが、この写真とは決定的に違う。それまでは、人物が一切写っていなかった。しかし、この写真には、複数の人物が写っている。しかも、その中心にいるのは、亀梨和也・上野樹里・加藤雅也という3名の主要キャストではないか。

 小さな写真だし、顔にはモザイクがかけられている。とはいえ、シルエットの写真でもダメだという話さえあったぐらいに厳しいあのジャニーズのタレント画像が公然と掲載されているのだ。大変に稀有なことである。

 なお、モザイク処理は3名ともに施されているが、もし、この中にジャニーズタレントがいなかったならば、モザイクなしで掲載されていただろう。一般的なプロダクションは、この程度の写真であれば掲載許可を出すと思われる。亀梨の顔にモザイクをかけるついでに(違和感を無くすために)他の二人にもかけたということだと思う。

 モザイク付きであってもジャニーズタレントの画像が正式に掲載されるのはとても珍しい。画像掲載の許可を勝ち取ってくれた天樹征丸には大拍手を送りたい。

 それにしても、モザイクとは。しかも、事件を解決する側にモザイクである。警察や探偵にモザイクをかけるというのは、何とも面白い。公安と同様、犯罪者に顔を知られないためのモザイクだというのか。ジャニーズの強硬姿勢を逆手にとった、天樹征丸によるギャグのような気もする。だとしたら、恐るべし天樹征丸。

 話を戻すが、同様の例として、「johnnys net」に掲載されているコンサートの画像(Flash)がある。こちらも姿が見えるだけで、顔は分からない。

 結局、顔が分からなければ掲載可能なのだろうか。それともこれらは例外なのだろうか。こうなってくると、何が良くて何が悪いのか全く分からない。完全禁止から前進したのは分かるが、掲載基準はどうなっているのだろう。ニュースサイトなどではモザイクをかけた画像さえも使われていないことを考えると、例外なのかもしれない(ニュースサイトでモザイクをかけると、それこそ犯罪者のようだ)。

 例外であるならば、なぜ例外なのか。「義経」もそうだが、例外ならその理由があるはずだ。しかし、適切な理由があるようには思えない。大河ドラマという広く認知されたレベルの高い作品に2年連続でジャニーズタレントを主演させてくれたのだから、例外にしても良いだろう、そんな理由だろうか。天樹征丸という一個人のブログだから、公式サイトほど多くの人が見るわけではないだろうし、小さな写真だから、例外として認めてあげよう、そういうことなのだろうか。

 これらの例を見ても、やはり行き当たりばったりという気がしてしまう。「義経」が良いなら、「野ブタ。をプロデュース」だって、「花より男子」だって良いだろう。あるいは、「johnnys net」のプロフィールページに載せたって良いだろう。大河ドラマの公式サイトは放送が終わると、次の年の大河ドラマのサイトへと入れ替わる。だから大河ドラマは許可したというのなら、他のドラマも放送中に限定すれば良い。

 結局のところ、明確なWeb戦略ができていないのだろうと思う。あるいは、遅ればせながらも試行段階なのかもしれない。だが、試行にしてはあまりに消極的である。他のプロダクションのWeb戦略とその結果を参考に研究してほしいものだ。

あとがき

 今回はとりあえず、タレントの画像の扱いについて現状をまとめてみた。タレント画像の扱いに関しては、ジャニーズの現在の考えを予想するための資料が少ないので(掲載不可を示す資料は大量にあるが、どの程度まで掲載を認めるようになったかが分かる資料がない)、憶測中心になってしまった。掲載可の方向へ動きつつはあるのかもしれないが、まだ見えてこないというのが現状だろう。

 次回は、公式サイトに関して見ていく予定である。公式サイトはそれ自体が資料であるので、憶測による部分は少なくなるだろうと思う。そして、今後のWeb戦略に関しても次回以降考えてみたい。
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